キタムラ・ホールディングスグループが推進する「リユース事業」。グループ内には、さまざまな業態の事業が存在します。各現場の具体的な取り組みや、循環型社会の実現に向けた想い、そしてこれからの展望に迫り、リユース事業が持つ可能性について迫ります。
目覚ましいデジタル技術の発展により、新しいカメラが多数登場している一方で、フィルムカメラブームの到来や、「オールドコンデジ」と呼ばれる平成初期に発売されたコンパクトデジタルカメラの流行からもわかるように、リユースカメラの価値が高まってきています。
その中でも、ひときわ注目されているのが「ジャンクカメラ」。「ジャンク」とは、「そのままでは使用できそうにない物品」を指す和製英語です。撮影時に一部動作に難があるものや、一部に故障が見られるカメラが「ジャンクカメラ」とされています。しかしながら、選び方や撮影時の工夫次第で、価格以上の満足感を得られるカメラで、多くの人が楽しんでいます。今回の記事では、その「ジャンクカメラ」の可能性について特集します。
一台一台丁寧に点検して、本当に欲しい人のもとへ
カメラのキタムラでは、お客さまそれぞれのニーズに合わせてリユースカメラを楽しんでいただくために、一般的なカメラ機能を求めているお客さま向けの「中古カメラ」と、選び方や写り具合の味わいを楽しむ「ジャンクカメラ」に分けて販売しています。またそれだけでなく、販売している多くのカメラには、具体的にどの部分に難があるのか、どういった部分が故障しているのか、といった内容が細かくわかる状態にして販売しています。
そのためには、通常の動作確認やメンテナンスでは見つけきれない部分を精査する必要があります。カメラのキタムラには、細かい動作確認や、難がある部分を細かくチェックしているプロフェッショナルが所属する部署があります。その名も「リユースオペレーションセンター」。リユースオペレーションセンターには、全国のカメラのキタムラで買取したカメラが一か月で約30,000台集まっており、見慣れない珍しいカメラや一見どこに不具合が隠れているのかわからないカメラの動作確認を一台一台丁寧に行っています。プロフェッショナルたちの手によって、どの部分に不具合が隠れているかを的確に判断されたカメラたちは、一般的なカメラ機能を果たすものは「中古カメラ」、動作に不安定なところが見られるものは、具体的にどの部分に難があるのかを記載した上で「ジャンクカメラ」として送り出されます。

見たこともないカメラをマーケットに流通させて
お客さまをワクワクさせたい
カメラの知識に精通した人が集まるリユースオペレーションセンターの中でも、特に「この人にカメラのことを訊けば間違いない」とチーム内で絶大な信頼を誇る川西 哲也さんに、リユースカメラが秘めている可能性についておうかがいしました。

川西「私がカメラの価値判断を行う際に特に気を付けているのは、どんな機材も、活躍する可能性があると思って諦めないことです。『明るいところは撮影できない』状態の機材でも、『暗い場所なら撮影できる』といったように、どこかが壊れていても、まだ使える部分がある、といったケースは多々あります。そういった可能性をみつけてあげて、より多くのカメラをマーケットに載せることが私たちプロフェッショナルの仕事だと考えています」
また人気機種だけでなく、あまり市場に流通していないような珍しいカメラを店頭に並べることでで、『こんな面白いカメラもあるんだ!』とお客さまに楽しんでもらうことも、当グループだからこそできることだと考えています。お店でお客さまにカメラを販売していたときのマーケット感覚を忘れず、お客さまにカメラを楽しんでもらうために、自分の仕事を通して何ができるかを考えながらカメラに関わっていきたいです」
ジャンクカメラをいろんな人に楽しんでもらえるように
最後に、リユースカメラの再価値化にさまざまな方角から尽力しているリユース部 関 隆之さんに、今後の展望をうかがいました。

関「長年カメラ販売に携わることで培ってきた専門知識を使って、ひとつでも多くのカメラに価値を付けて、お客さまの購入時の選択肢を増やすことが私たちの大きなミッションであると考えています。その結果、本当はそのカメラを求めている人がいるはずなのに、価値が理解されることなく廃棄されてしまうカメラを減らすことで、循環型社会に貢献できると考えています。
また、そのカメラを使うことがいかに楽しいことなのか、ということを提案していくことが重要です。
フィルムカメラやオールドレンズを求めるお客さまの中には、『カメラのことはあまり詳しくないが、今流行りの”エモい”写りを楽しみたいから、不具合がある部位が明確になった状態で購入したい』というお客さまもいれば、『自分の愛機が故障してしまったから、その部品取り用のカメラを買うために、実際に自分の目で状態を確認しながら購入したい』という方もいらっしゃり、同じフィルムカメラやオールドレンズを求めるお客さまでも、その購入方法は異なります。
従来、不具合のある箇所が明確に記載されたジャンクカメラはガラスケースの中に入れられて販売されました。そのやめ、実際に手に取りながら購入するカメラを決定できる売り場を日本橋に設置しました。こちらは、よりコアなカメラファン層に楽しんでいただける売り場へと成長を遂げました。
このように、少しでも多くのお客さまにカメラの魅力を知っていただけるように、トライ&エラーと改善を重ねていく中で、お客さまに喜んでいただける企画を生み出していきたいと考えています。お客さまに喜んでいただくための企画を達成した先に『循環型社会』の実現がある、そんな仕組みを整えていきたいです。
RECOMMEND ISSUE
\あわせて読みたい/
PICK UP
\オススメ記事/
BACK NUMBER
\バックナンバー/