Google Play ベスト オブは、その年に Google Play 上で特に支持を集めたアプリやゲームを紹介する取り組みです。2025 年 11 月 19 日に受賞作品が発表され、その中で、しまうまブックのアプリがマルチデバイス部門 アプリカテゴリ 大賞を受賞しました。
今回はこの受賞を受けて、アプリ開発に込めた思いや、これまでの取り組み、今後の展開にいたるまで、販売促進部の小比類巻 嘉幸さん、デザイン部の李 賢基さん、プロダクト開発部の西田 克也さんに話をうかがいました。
まずは、Google Playベスト オブ 2025の受賞おめでとうございます。さっそくですが受賞した「しまうまブック」アプリについて教えてください!
小比類巻:ありがとうございます。今回受賞したのは、2025年4月に大幅リニューアルしたスマートフォン用フォトブック制作アプリ「しまうまブック」です。前回の2019年から約6年ぶりのリニューアルで、今回はより簡単に、より使いやすく、デバイスを変えても同じデータを編集できる設計にしました。 しまうまプリントは複数の商材がありますが、フォトブックは売上を大きく支える商材の1つで、その注文の大半がアプリ経由です。事業の中心を担うアプリだからこそ、しっかり力を入れて改善していこうと判断しました。
李:写真の撮り方は、カメラからスマートフォンへと大きく変わりました。その変化に合わせて、アプリでの体験をきちんと見直すことが、これからのサービスには欠かせないと考えています。しまうまプリントでもアプリ中心の展開が進む中で、まずは長く愛されてきたフォトブックアプリを、今の時代に合った形へ進化させていくことになりました。


写真左より、販売促進部 小比類巻 嘉幸さん、プロダクト開発部 西田 祥子さん、プロダクト開発部 西田 克也さん、デザイン部 李 賢基さん、プロダクト開発部 野見山 晴輝さん
今回、マルチデバイス部門で受賞されていますが、どのような点が評価されたのでしょうか?
西田:旧アプリでは編集データが端末内にしか保存されず、再インストールすると消えてしまう仕様でした。今回のリニューアルでデータをサーバー保存に切り替え、再インストール後も編集を続けられますし、AndroidからiPhoneへの機種変更でもそのまま利用できます。
複数のデバイス間で中断なく使える体験が、評価されたポイントだと考えています。
小比類巻:アプリの中だけで完結せず、「別のスマートフォン端末ともデータ連携できる点」が、今の時代に合っていたのだと思います。
デバイスを変えても同じデータを編集できるのは便利ですね。リニューアルのコンセプトを教えてください。
小比類巻:大きなコンセプトは「2分で作る」。本当に2分で作るというより、2分で作れるくらい簡単に、迷わないようにしたいという考えです。スマホでの作成のため、より簡単に、より短時間でフォトブックを作れることを重視しました。 一方で、長年使ってくださっているお客さまの中には、細部までこだわりたい方もいらっしゃいます。新規のお客さまにも既存のお客さまにも使いやすいよう、シンプルさと自由度のバランスを意識しました。
李:しまうまプリントでは「すべての家庭の本棚に1冊フォトブックがある世界」をビジョンに掲げています。その実現のため、「簡単に」「作る楽しさ」の体験を重視しました。
10年近くの歴史があるからこその難しさがありますね。デザイン面では、どのようなことを意識されましたか。
李:UI/UXの観点では、「2分で作る体験」をどう実現するかに注力しました。旧アプリに慣れている方がリニューアルで戸惑わないことも意識しながら、どこまでシンプルにできるかを徹底的に検討しました。また、アイコンだけでなく文字も併記するなど、少し説明が増えても分かりやすさを優先しました。 プロダクト面では、表紙デザインを大幅に拡充しました。内部仕様を見直すことで更新しやすくし、用途に応じて選びやすいラインアップを揃えました。
開発や運営の中で、大変だった点も多かったのではないでしょうか。
西田:今回のリニューアルでは、テンプレート仕様やAPI、ラボへの入稿部分まで、裏側をほぼすべて作り直しています。
たとえば表紙デザインは、以前は多数の素材が必要でしたが、一枚の画像から各サイズに展開できる仕様に変更しました。また、OSごとの挙動差に対応するため、KMPを活用しビジネスロジックを共通化するなど、マルチデバイス対応にも取り組みました。
リリース後のお客さんの反応はいかがでしたか。
李:改善したつもりでも、「やり方が違うのでわかりにくい」「前の方がよかった」という声はありました。ただ、いただいた声を大事にし、どうすればより伝わるかをチームで何度も話し合いながら、リリース後も改善を続けています。
西田:開発側では、パフォーマンスに関する厳しい意見が多かったです。サーバー保存による負荷を軽減するため、アップロード数の調整や端末スペックごとの処理分岐、API改善などを行いました。
小比類巻:反応は本当に両極端でした。「使いやすくなった」「デザインが増えて嬉しい」「データが残るのが嬉しい」という声と、「前のやり方を残してほしい」という声。一つのアプリで、さまざまな使い方をするお客さまに、どう応えていくかは今も考え続けています。
お客さまの声にここまで丁寧に向き合っているのは、どんな考え方や背景があるのでしょうか。
小比類巻:しまうまのサービスは、最終的に商品としてお客さまの手元に届き、思い出として残るものです。お客さまにとっては大切な一冊になるので、がっかりする体験をできる限り減らしたいという思いがあります。
西田:一方で、すべての要望をそのまま改修できるわけではなく、コストに見合わない内容も正直ありますし、優先度の判断は簡単ではありません。たとえば特定の季節に多くお声をいただく要望について、卒業シーズンは集合写真を使うフォトブックが増えるため、普段はあまり見られない不具合が目立つことがあります。アプリ上では見開きの中央まできちんと表示されているように見えるのに、実際に届いた本では写真が見切れてしまう、といったケースがありました。そういった将来問題になりそうな点は先回りして優先度を上げ、よりよい思い出のアウトプットを提供できればと思っています。
李:外から見ていても、小さい声まで拾って、必死に解決しようとしているのは本当にすごいなと思っています。
これまで数社で仕事をしてきましたが他社ではそこまでやらないケースも多いので、そこはしまうまの強さだと感じています。
最後に、今後の展望を教えてください。
小比類巻:現在は旧アプリから新アプリへ移行している途中段階です。まずは、これまで利用してくださっていたお客さまにしっかり新アプリへ移行していただくことが最優先です。
フォトブックは、まだまだ商材展開の可能性がある分野なので、若年層向けや、ご年配の方でも楽しめるものなど、幅を広げていきたいです。
李:一度作って終わりではなく、人生の節目に寄り添い、継続して使ってもらえるフォトブックを目指しています。新たな表紙もこれから順次追加予定です。
西田:新しい技術を取り入れながら、自動配置や動画からの画像切り出しなど、手間を減らす体験づくりに今後も取り組んでいきたいです。
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