公益社団法人トライアスロンジャパンが新公式ロゴの公募をおこない、フォトクリエイトが提案したデザインおよびコンセプトが、選考委員会の審査を経て正式採用となりました。
ロゴデザインを制作されたデザイン部サービスデザイングループ デザイナー 長沼 寧々さんと、ベースコンセプトを構築されたデザイナー 石黒 俊樹さんにお話をうかがいました。

あらゆる要素が掛け合わされたロゴデザイン
――ロゴに込めた想いやこだわりを教えてください
長沼
シンボルは「スイム・バイク・ラン」のいずれのピクトグラムにも見えるフォルムで構成し、「海・大地・太陽」という風景としても読み取れるデザインにしました。円を基調とした曲線の連なりで、競技のつながりと、自然・人・地域が次の世代へ受け継がれていく循環を表現しています。
トライアスロンブルーは、海などの自然と結びつき、積み重ねの中で培われる競技精神を象徴します。大地の茅色(かやいろ)ともいえるトライアスロンゴールドは到達と栄誉を示し、太陽のようなトライアスロンレッドは日本国旗・日の丸を想起させ日本人の誇りを象徴します。
――デザインひとつで色々な見方ができるんですね
長沼
そうなんです。見る人によって見え方や受け取り方は異なりますが、多様な解釈がひとつのロゴに集約されることで、競技の中心として人や想いをつなぐ存在であることを表現しています。このロゴの大きなポイントです。
ロゴデザインが時代などに左右されないようなニュートラルさ、どの媒体でもバランスよく見えることや、視認性の良さにもこだわり、0.1mm単位で調整をして仕上げたので、多くの方に長く愛されたら嬉しいです。
先方から、「パラトライアスロンのバイクやランの車輪にも見える」というフィードバックをいただき、あらゆる場で使用できる可能性があることも良かったです。
デザインを通して、気づきが生まれるといい
――コンセプトの土台は石黒さんが練り上げたとうかがいました
石黒
提案の方向性を決める上で、与件を整理し直し、その背景にある文脈を見出すことを意識しています。特にコンペでは、デザインを通した気づきを大事にしていて、当事者にとって当たり前で見えていないことや、言語化されていない想いをデザイナー視点で捉え直すことで、新しい発見につながるというプロセスに面白さを感じています。
トライアスロンジャパンの過去・現在・未来を知る中で、中長期計画書を手がかりに、核にあるのは「共創・共生・共存=共に進む」だと捉えました。競技者はもとより、地域や自然、企業など、さまざまな関係性の中で成り立つトライアスロンの本質がそこにあると感じました。
――ロゴやコンセプトはチームでブラッシュアップしていったのですか?
石黒
長沼さんとわたしで計13個作成し、コンペに出す3つに絞るために意見を出し合いました。部長の吉岡さんと管掌役員の村松さん、そして“なんだか楽しそう!”で加わってくださった家坂さんの5人で、「もっとこうした方がいいのではないか」を繰り返し議論しました。
デザイン検討はキーワードの抽出から
――デザインはどう考えていくのでしょうか?
長沼
今回は「日本らしさ」を軸に、色・モチーフ・柄など、さまざまなキーワードを出しながら詰めていきました。
日本らしさのある表現というのはすでに多くあるため、それらと重ならない独自性を持たせることに難しさがありましたね。その上で、伝えたい本質や想いをビジュアルとして集約できているかという点に立ち返りながら設計しました。
石黒
同じくキーワードを出したうえで、参考になりそうな様々なものを見て、何となくの方向性を見出して作っていくようにしています。トライアスロンにおいては、3種目を表現することをベースにするのが分かりやすい組み立て方ですが、「競技者から見えている世界」の視点で考えてみるという新たな発見もありました。腕試しだけでない、気づきのある挑戦だったなと感じています。
――今回の挑戦を経て、今後の展望などはありますか?
長沼
外部コンペに出すというのは、わたしにとって初めての挑戦で、自分の力を試す場であり、成長に繋がる機会でした。また、部署としても初めての試みでしたが、デザインを通してお取引先や関係各所との新しい関わり方ができたと感じるので、今後もチャレンジしていきたいです。
石黒
競技に関わる全ての人を主人公にするようなものを作っていきたいですね。
フォトクリエイトの事業を通し、写真で世の中に貢献していくだけでなく、ブランディングというアプローチで新たな関係を構築していけたらと考えています。
社内で表彰

フォトクリエイトでは毎年、年度ごとに活躍した人を表彰しています。2026年3月に全社員が集まって開催された会では、長沼さんと石黒さんが特別枠の賞に表彰されました。クリエイティブ全般に挑戦し、これまでのデザイン部の枠を超える成果を上げ、クライアントからの信頼や賞賛をいただけた、デザインを超える価値創造を成し遂げたことが称えられた結果です。おめでとうございます!
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