「いつかはライカを手に入れたい」
この想いを胸に秘めている方もきっといることだろう。
ボタンの数は必要最低限に抑えたシンプルかつ洗練されたシルエット。シャッターボタンを押すと「コトッ」と控えめで心地良いシャッター音、それぞれの個性が光るレンズたち。ライカの品質を支えるクラフツマンシップや世界観は世界中のカメラマンやカメラファンを魅了してきた。
こちらの記事でご紹介の通り、今年(2025年)はライカが世界初となる量産型の35mmフィルムカメラ「ライカI」を誕生させてから100周年を迎えた。光学の街として知られるドイツ・ウェッツラーに本拠地を置くライカの人気は勢いを増し続けるばかりだ。
昨年、新宿 北村写真機店6階にはライカカメラ社公認のライカブティックが誕生し、日々ライカへ憧れを持つお客さまが多数来店する。今回は同フロアのライカコンシェルジュである中明 昌弘さんに新品ライカの売れ筋をうかがった。
ポケットサイズにライカの魅力を詰めた一台
D-LUX8
コンパクトデジカメの売れ筋は2024年7月に発売されたD-LUX8。D-LUXシリーズは2003年に発売されたDLUXが初代で、ポケットサイズのボディにズームレンズを搭載していることが特徴。ライカの象徴的な存在ともいえるM型では困難なマクロ撮影が可能なマクロモードも搭載している扱いやすい一台だ。
「D-LUX8は一言でいうと『どんな方にもお勧めできる便利な一台』です。ズームやマクロ撮影など他のコンデジと似た操作感でありながらライカの写りを楽しめるので、初めてカメラを購入される方にもお勧めです。最近のコンデジブームで芸能人やアイドルがSNSにアップして、それをご覧になった方がデザインの良さからご購入されたこともありました」
-最高のサブ機としても活躍
「もちろん既にライカのM型カメラをお持ちの方がサブ機として購入することもあります。同じコンデジでもフルサイズセンサー搭載の『ライカQ3(28mm)』や、ライカ最高峰レンズの一つであるアポ・ズミクロンを備えた『Q3 43』と比較して迷う方がいらっしゃいます。しかし、かなり悩んだ末に軽量・コンパクトで持ち運びしやすく、十分な性能を持つD-LUX8を選ばれることが多いです」
「ライカの中で比較的お買い求めやすい価格なので、他メーカーのカメラをお使いでも『初めてライカを持ってみたい』とお考えの方にぜひ手に取っていただきたい一台です」
ライカ D-LUX8のご購入はこちら最新技術で復刻した銘玉
ズミルックスM f1.4/50mm [11714] (2nd 復刻モデル)
交換レンズ部門の売上トップはレンジファインダーカメラのM型(ライカMマウント)用の単焦点レンズ、ズミルックスM f1.4/50mm[11714]だ。このレンズは後述するライカクラシックシリーズの第5弾として、1959年に生産されたズミルックスM f1.4/50mm(通称:2nd)の復刻モデルとして2025年3月に発売した。
クラシックシリーズとは過去にライカが発売したレンズを復刻するものだ。当時のレンズ(オリジナル)の特徴や魅力は残しつつ最新技術をかけあわせることで、オリジナルに比べて光学性能や使用感の向上を実現。
本レンズは第5弾で、これまでズマロンM f5.6/28mmやタンバールM f2.2/90mm、ノクティルックスM f1.2/50mm、ズミルックスM f1.4/35mmなど錚々たる銘玉たちが復刻されてきた。
「大人気のズミルックス 50mm 2ndの復刻ということもあり注目の一本です。既にアポ・ズミクロンM f2/50mmやズミクロンM f2/50mmなどシャープネスが高く、キリっと写るレンズをお持ちの方が『味変』のような感じで購入されます」
-復刻ならではの良さ
「オリジナルの最短撮影は1mでしたが、復刻モデルでは0.7mと約30cmの短縮に成功しています。この30cmの短縮によって扱いやすさが格段に良くなったので、M型ユーザーでオールドレンズのような味のある描写を楽しみたい方にお勧めの一本です」
「復刻モデルの本レンズは新品で購入すればライカによる保証が付くため安心して購入いただけますし、もし仮に中古で購入するとしてもオリジナルと比べて状態のばらつきが少ないことも魅力です。本レンズで撮影した作例を新宿 北村写真機店のYouTubeでもご紹介してるので、こちらもぜひご覧ください」
新宿 北村写真機店YouTubeズミルックスM f1.4/50mm [11714]のご購入はこちら憧れ×伝統×最新技術が詰まったM型
M11-P
ボディの売上トップはM11-P。M型(一部のモデルを除く)はボディ正面から見て右上にあるレンジファインダーを搭載しているカメラで、ライカのアイコニック的な立ち位置のモデル。名前に「P」とついているがプロフェッショナルモデルの略で、デジタルのM型でPが付くモデルはシャッター音も静音性に優れている。
「M11-Pは新品で購入できるM11シリーズの中でもスタンダードで、扱いやすいため多くのお客さまがご購入されています。特にブラックが人気なのですが、最近では『クラシックな見た目なのがいい』とシルバーも人気な印象です。ノーマルモデルのM11と比較した際、正面に赤バッチがないので主張が控え目。シンプルな外観も好評の理由だと思います」
「中古でもM型は人気ですがM11シリーズはM10からの進化ポイントが多く扱いやすいことも人気の理由です。約6000万画素でクロップがしやすく、バッテリー持ちも良くなりました。1/16000の電子シャッターも使えるようになったため、ノクティルックスやズミルックスなど明るいレンズを日中で使う場合もNDフィルターを使用しなくて良く、便利なのが魅力です」
-特別色のサファリにも注目
「ブラックとシルバーは2023年10月に発売されたのですが、2025年5月に特別色のサファリが発売されました。サファリは前モデルの『M10-Pサファリ』も人気のカラーリングだったため、M11-Pサファリも同様にこれから人気が上がる可能性が高いと思います」
もちろんブラックのレンズと組み合わせてもかっこいいのですが、シルバーのレンズと組み合わせると天面のダイヤルなどのカラーリングと相まって統一感があるのでより洗練された印象になります。レンズの箇所でご紹介した復刻ズミルックスM f1.4/50mm[11714]と組み合わせても良いと思います」
ライカM11-Pのご購入はこちら
カメラのキタムラ旗艦店新宿 北村写真機店とは
国内外問わず数多くのフィルムカメラ・デジタルカメラを取り扱っており、特にライカを中心とした中古カメラは国内でもトップクラスの品揃えを誇りながらも、ジャンクカメラや使い切りカメラの販売もあり「カメラを愛するすべての人」がたのしめます。
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