KIZUNA 2025 / 07 / 09
新宿 北村写真機店で売れているモノ

カメラのキタムラ旗艦店の新宿 北村写真機店はカメラのトレンドセッターとして、日々フォトライフ提案を発信し世界中のカメラファンが訪れ、たのしまれている店舗です。この連載記事では、新宿 北村写真機店勤務のスタッフが売れ筋の商品をご紹介します。

専門店やリサイクルショップのような場所でしか購入することができなかった中古品だが、いまやネットオークションやフリマサイトなどの発展で誰でも気軽に売買できるようになった。ジャンルを問わずあらゆる中古品の流通量は増えており、経済面で私たちの生活を大きく支える存在である。

中古品を購入する際は「安全性」が最重要ポイントだが、新宿 北村写真機店の4階にはカメラの専門店ならではの品質管理で、中古でも安心して使用できるカメラ・レンズを数多く取り揃えている。

今回は、店長と4階フロアリーダーの二足の草鞋を履く大澤 公康さんに売れ筋の中古デジタルカメラについてうかがった。


Zマウント初のAPS-Cセンサー搭載カメラ

ニコン Z50

カメラボディの売上トップはニコンから発売されたミラーレスカメラZ50。ニコンは1959年から現在も続く伝統的な一眼レフ用の『Fマウント』が有名で、ミラーレス用のマウントはニコン1シリーズに採用されていた『CXマウント』が2018年に生産終了した。同年、ニコンが満を持して発売したミラーレスカメラ専用システムが『Zマウント』で、Z50はZマウントで初のAPS-Cセンサーを搭載したモデルだ。

ニコンZ50を正面から撮影した写真

「特に一眼レフを中心にニコンのカメラは比較的男性からの人気が高い印象を持つ機種が多いのですが、ニコンのミラーレスカメラ『Zシリーズ』は男性だけでなく若い女性の方も購入されることが多いです。特にZ50はZシリーズならではの高い描写力を備えていることに加えてボディが小さく、軽いので持ち運びしやすいことが人気の理由です」

-ライバル機種『Zfc』に対してコスパの良さが決め手  

ニコンZ50とZfcを並べて正面から撮影した写真

「同じくニコンから発売されているZシリーズの『Zfc』と比較・検討される方もいらっしゃいます。ZfcはZ50と似た性能ですが、フィルムカメラのようなレトロ感のある外観が特徴でSNSでもおすすめ機種としてよく紹介されています。どちらも良いカメラなので甲乙つけがたいですが葛藤の末に価格面で選ばれる方も多く、Z50とZfcの差額分をレンズ購入代に回す方もいらっしゃいます」


RFマウント用に登場した伝統のコスパ最強レンズ

キヤノン RF50mm F1.8 STM

交換レンズ部門の売上トップはキヤノンから発売されているRF50mm F1.8 STM。『RF』はキヤノンのミラーレスカメラRFシステム用を指している。50mm F1.8という性能はキヤノンユーザーに馴染み深いもので、一眼レフカメラ用の「EF50mm F1.8 II」や後継モデル「EF50mm F1.8 STM」は手ごろな価格ながら性能が高くコストパフォーマンスの良さで有名。

キヤノンRF50mm F1.8 STMの鏡筒を撮影した写真

「RF 50mm F1.8 STMは言わずと知れたキヤノンの名レンズEF 50mm F1.8のミラーレスカメラ版ともいえるレンズですが、人気の理由は何といっても価格の手ごろさです。新品でも2万円台後半(2025年6月現在)で購入できるのは魅力的で、SNSを見た初心者の方はもちろん、海外の方からもお問い合わせをいただきます」

-価格の安さだけではない確かな性能

キヤノンRF50mm F1.8 STMとEF50mm F1.8 STMを並べて撮影した写真

「もちろん価格が安いのも非常に魅力的ですが、性能が高いことも人気の秘訣です。標準レンズの代表格ともいえる焦点距離50mmの単焦点レンズで、明るさはF1.8と大きなボケ感も手軽に楽しめます。キットで同時に購入するズームレンズではなかなか難しい 、大きなボケ感のある写真が簡単に撮れるため、初心者の方は感動する方が多いです。マウント部分もしっかりした金属製ですが軽量・コンパクトなので、老若男女問わずRFマウントのカメラユーザーが『1本持っておきたい』と思えるレンズです」


最高のスナップシューター

リコー GR III

コンパクトデジタルカメラ(以下、コンデジ)の売上トップはリコー GR III。2019年の発売以降、コンデジの人気ランキングでは常に上位へ名を連ねる名機。フィルム時代から変わらない精悍なデザインと高い堅牢性を併せ持ち、高速な起動速度でシャッターチャンスを逃さない。まさに最高峰のスナップシューターだ。 

リコーGRIIIを正面から撮影した写真

先月公開された新品カメラ・レンズの回で福島さんも仰っていましたが、平成初期に発売されたオールドコンデジをはじめコンデジが爆発的に人気です。中古フロアでは日々お問い合わせをいただきますが、中でもリコーGR IIIは若い方を中心に国内外問わずご購入のためにご来店されます。印象的なのは『コンデジで何かおすすめのモデルがあるか?』ではなく『GR IIIはあるか?』と機種名を指定で聞かれること。その人気の高さがうかがえます」

-新モデルが発表されるもその人気は衰えない

リコーGRIIIとスペシャルエディション、GRIIIxを並べて撮影した写真

「最近のデジタルカメラは技術進化が凄まじく、発売後2~3年経つと新開発された機能やエンジンを搭載した後継モデルを発売することも多いです。しかしGR IIIは2019年の発売から約6年が経つロングセラーで、さらに先日リコーからGR IVの開発発表もありましたが、GR IIIの人気はいまだ衰えることはありません。GR IIIにメタリックの塗装を施した特別仕様のGR III Urban Editionや、40mmの単焦点レンズを搭載したGR IIIxも大人気です」


カメラのキタムラ旗艦店新宿 北村写真機店とは
国内外問わず数多くのフィルムカメラ・デジタルカメラを取り扱っており、特にライカを中心とした中古カメラは国内でもトップクラスの品揃えを誇りながらも、ジャンクカメラや使い切りカメラの販売もあり「カメラを愛するすべての人」がたのしめます。

\SHARE/

RECOMMEND ISSUE

\あわせて読みたい/

PICK UP

\オススメ記事/

トップへ戻る