KIZUNA 2025 / 05 / 28
ヒーローインタビュー

写真家としても活躍している荒牧 敬太郎さん

業務外でも活躍しているグループの仲間を紹介します。

キタムラ 統合マーケティング本部の荒牧 敬太郎さんをご紹介します。動物写真家に憧れて高校卒業後にアルバイトを転々としながら1年の1/3ほど被写体を求めて山に入り昼夜を問わず撮影に没頭していた荒牧さんが、キタムラで働きながら写真家になるまでの話や今後の目標などをインタビューしました。

好きなことを仕事に

キタムラに入社したきっかけを教えてください!

中学生のころから動物写真家に憧れていたので、仕事より写真を撮りたいという気持ちが強かったので定職にはつかずに短期の日雇いアルバイトをしながら撮影に没頭する生活をおくっていました。このままではマズいと思っていた際に、家の近くのカメラ店「カメラのきむら」で写真の焼き付け業務の求人広告を見て、写真に関わる仕事ができるとは願ったり叶ったりと思い応募をしました。嬉しいことに即採用をしていただき、それから3年ほどで店舗運営会社の株式会社カメラのきむらに社員として登用していただき現在に至ります。

最初の配属は「カメラのきむら清瀬店」でしたが、次に子会社のラボに異動して3年ほどプリントオペレーター業務に携わっていました。ミニラボ導入店の拡大に伴い人材育成が急務となった際には、東京と埼玉の店舗で人材育成やシフト管理などマネジメントを経験し、その後、東京都麹町にある本部に呼ばれて直営店の立ち上げや、ミニラボの設置や修理、品質管理に携わりました。

1999年にはカメラのきむらと子会社のラボが合併したため私は商品部に異動となり、プリント部門の担当としてミニラボ機器の維持・品質管理、デジタルミニラボの導入などに携わりました。2006年にはカメラのきむらが株式会社キタムラ(以下、キタムラ)のグループに加わったため、拠点が神奈川県の新横浜に移りました。ちょうどデジタル時代が本格化しイメージング商品もデジタル化が進みお客さまからの問い合わせも多様化していたので、これまでの経験からイメージング関連のトラブル対応業務を担いました。2021年以降は、これまで蓄積したノウハウを活かしてイメージング商品の開発、企画の実現に向けて取り組む業務に従事させていただいています。出向や統合、グループ化などで所属会社が何度か変わりましたが、約35年もの間、イメージングに関わる業務に携われて幸せです。

イメージングの環境の変化に合わせて対応されてきたのですね。仕事が忙しく、撮影に行く時間もなかったのでは

いいえ。一期一会とも言うように桜などの咲いている時期の短い花や紅葉、繁殖期にしか姿を現さない動物など、シャッターチャンスは「一瞬」です。仕事がどんなに忙しくても休みの日はカメラを手にして撮影へ行っていましたね。撮影のベストコンディションと休日が合うか、仕事中も気が気ではありません。ベストなタイミングで作品をものにできたときは感無量でしたね。

撮影のエピソードで言えば、真冬に日の出とともにホンドキツネが姿を現すシーンを撮りたくて、夜明け前からレンズを構えて待機をしていました。気温はマイナス16度で、気が付いたらカメラを構えた指先の感覚がなくなり動かなくなっていて撮影どころではなくなってしまったこともありました(笑)こんな週末に家を留守にする「週末写真家」を支えてくれる家族には感謝しています。

撮影好きのカメラマンから写真家へ

JPS(公益社団法人 日本写真家協会)に入会されているとお聞きしましたが、JPSについて詳しく教えてください

JPSは1950年に設立された写真家の創作活動を奨励し、職能と地位確立のための活動を行っている、会員数約1,300名以上の日本最大の職業写真家の組織です。入会のきっかけは当時キタムラが協賛していたNPO法人フォトカルチャークラブを運営していた方に「写真が好きならJPS会員を目指してみてはどうか」と声をかけられたことでした。すぐに入会に必要な応募資格を満たすために出版物への作品掲載、個展の開催や活動報告書の作成などを進め、現役正会員2名からの推薦をいただいて2017年4月に入会することができました。

JPSに加入してからは、知り合った写真家さんが個展を開かれるときは出来るだけ足を運んでいます。撮影のテーマや作品作りの話を聞くのはとても刺激になります。当然のことかもしれませんが、プロの写真家の個展では、作品の選定とレイアウト、プリントなど全てにこだわりと信念があることがひしひしと伝わってきます。巨匠ともなれば圧倒され凄すぎてしまいますが、とても勉強になりモチベーションも上がります。

JPSに入会してから個展など開催したのですか

入会前からですね。初めて写真展を開催したのは20代の頃で、原宿で友人と2年連続で開催しました。場所柄、多くの海外の方にもご来場いただきました。感想を聞きたいと思って用意したノートには、予想を超えるほどたくさんの方に想いを書いていただき涙が出るほど感動しました。その感動は今でも忘れません。

直近では2022年に東京郊外にある古民家カフェに隣接する築120年の蔵を活用したギャラリーで個展を開きました。立案からイメージが出来上がるまでに半年、そしてギャラリーに申し込んだ後も何度も足を運び内覧をして展示する写真のイメージを修正し、さらに半年かかってようやく実現することができました。テーマはギャラリーのある地域の風景と生き物で、地元の方々に見てもらいたいと思っていました。個展は地元の新聞にも取り上げていただき、たくさんの方と会話ができて新たな発見もありました。仕事をしながらの写真の選定やレイアウト、プリント用の画像の調整などの準備は思った以上に大変で途中で投げ出したくなるほどでしたが、やって良かったと思っています。

写真家の活動も積極的に行っているのですね。これから挑戦したいことはありますか

そうですね、JPSに入会してプロ意識が芽生えたのか「自分がやりたいと思ったことを完成させたい」と思うようになりました。

30代、40代は仕事の忙しさを理由に撮りやすく見栄えのする写真が中心になりがちでした。振り返ってみると「生き物が持つ生命力そして美しさを写真に収めたい。そして多くの人に見てもらいたい、知ってもらいたい」という本来やりたかったことができていないことに気がつきました。10代で本格的にカメラを始め、今でもこの想いを熱く抱き続けています。写真家になった今、改めてこれまで培った撮影技術と自然との向き合い方を活かして、自分が描いたストーリーを完成させたいと思っています。

また、ファインダーを通して自然を見てきましたが、未来にわたり変わりのない自然が残って欲しいという思いから、公益財団法人日本自然保護協会が認定する自然観察指導員の認定を受けました。写真という形ではなく自然から学ぶ感動を多くの方々に伝えていきたいと思っています。

仕事のときに見せる顔とは違う一面を見ることができました!ありがとうございました!

\SHARE/

RECOMMEND ISSUE

\あわせて読みたい/

PICK UP

\オススメ記事/

トップへ戻る